不動産クラウドファンディング

小規模不動産特定共同事業と不動産特定共同事業の違い

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不動産クラウドファンディングの比較サイト‐クラウリングです。

多くのサービス事業者を掲載していますが、最近は小規模不動産特定共同事業が増えてきたと感じています。

この小規模不動産特定共同事業と不動産特定共同事業との違いについて解説します。

小規模不動産特定共同事業の概要については、以下の記事をご覧ください。

小規模不動産特定共同事業と不動産特定共同事業の違い

小規模不動産特定共同事業は簡単に言ってしまえば、不動産特定共同事業の規模の縮小版です。

地方創生に繋げるためにも、規模の小さな企業にも参入できる仕組みをと考えられたのもので、資本金要件を含め、様々な点において非常に参入のハードルが低くなっています。

その一方で、事業の規模などの制約があります。

違いについて見ていきましょう。

項目小規模不動産特定共同事業不動産特定共同事業
事業者になるための手続き登録制許可制
資本金1,000万円以上1号事業:1億円
2号事業:1,000万円
3号事業:5,000万円
4号事業:1,000万円
出資合計額1億円以下なし
投資家一人あたりの出資額100万円以下
(特例投資家は1億円以下)
なし

最大の違いは、出資額に制限があるという点です。それぞれ詳しくみていきましょう。

事業者になるための手続き

不動産特定共同事業は国土交通省もしくは、各都道府県の許可が必要になります。資本金などのさまざまな要件を満たした、一部の事業者のみのため、ハードルが高くなっています。

一方の小規模不動産特定共同事業は、国土交通省もしくは、各都道府県の登録で事業を開始することができます。登録に至るまでに、要件を満たす必要があるため、簡単ではありませんが、不動産特定共同事業に比べ、参入しやすくなっています。

資本金

不動産特定共同事業の場合、事業スキームによって資本金が異なります。

1号事業であれば、1億円。2号事業4号事業であれば、1,000万円。3号事業は5,000万円です。

資本金の要件だけでもかなりハードルが高いものです。地方の不動産会社等、規模の小さな企業はとても参入できません。

これに比べ、小規模不動産特定共同事業の資本金は1,000万円ですから、ハードルは格段に下がります。

地方の空き家等、持て余している土地や不動産を有効活用し、地方創生に繋げるためにも資本金などの参入要件を緩和したのです。

出資合計額

不動産特定共同事業の場合、特に制限はありません。

ですが、小規模不動産特定共同事業では、1つのファンドに対して受けられる出資額が1億円以下と決まっています。

投資家一人あたりの出資額

不動産特定共同事業の場合、特に制限はありません。

しかし、小規模不動産特定共同事業では、出資合計額同様に、投資家から受けることができる出資額が決まっています。一般投資家であれば、100万円以下。特例投資家であれば、1億円以下です。

規模の違いが投資家にとってどう影響するのか

前項で、不動産特定共同事業との違いについて見ていきました。ここまで読んでいただいた方は、事業の範囲が異なるのだとご理解いただけたかと思います。

では、この規模の違いがどう影響するのかをお伝えしていきたいと思います。

出資合計額が1億円以下では、募集枠が限定される

1つのファンドに対して出資の合計額が1億円以下と制限されています。

事業者が1億円以上の出資金を受け付けることはできないため、ファンドの募集額が限られてしまいます。募集額や枠が大きければ大きいほど、出資できる可能性が広がりますから、それに比べると限定されてしまいます。

先着の場合であれば、すぐに募集枠が埋まってしまうということも考えられます。規模の縮小は、積極的に、出資したい方にとってはデメリットに繋がってしまうかもしれません。

投資家一人あたりの出資額が100万円以下では、リターンに影響する

小規模不動産特定共同事業では、投資家一人あたりの出資額が100万円以下と制限されています。

そのため、ファンド毎に出資口数の上限が決まっています。一口1万円であれば、100口までです。

例えば、積極的に出資したい案件があったとして、まとまった資金を投資しようとしたとします。上限がない場合は、自身の希望する額を出資できるため、それだけ高いリターンが見込めます。

しかし、上限がある場合、それ以上の出資は不可能なので、リターンの上限が決まってしまいます。

制限があるもの小規模ならではの良さも

規模により、制限されてしまいますが、小規模だからこその魅力があります。

小規模不動産特定共同事業者は比較的、新しく参入した事業者です。そのため、既存のサービス事業者に比べると、投資がしやすいという点があります。

人気のサービス事業者の場合、募集開始から1分で完売してしまう。。。ということがよくありますよね。積極的に不動産クラウドファンディングに投資したい方にとっては、ライバルが多く、投資したくてもできないということがあります。それに比べると、小規模のサービス事業者は投資がしやすいといえます。

また、新しいサービスで投資を楽しみたいという方にもおすすめです。

不動産クラウドファンディングをされている投資家の方は、複数のサービス事業者に対して分散投資を行っているかと思います。小規模のサービス事業者はこれまでと違った新鮮さが味わえると思います。

クラウリングで掲載しているサービス事業者をご紹介します!

地域活性化を目指したプロジェクトが充実したBATSUNAGU

リノベーションに特化したファンド組成で共感型の不動産クラウドファンディングです。

地方の空き家を再生することで、新しい価値を注ぎ、その土地・建物そして事業の想いを承継していくことを目指しています。

2023年7月現在、ファンドは6件掲載されています。

全てWeb上で完結
一口1万円~
募集方式:先着式
想定利回り:6~7%
運用期間:6ヶ月~24ヶ月
契約形態:匿名組合契約

BATSUNAGUの特徴・過去の実績をもっと見る

【運営会社】
株式会社リムズキャピタル
不動産特定共同事業登録番号:金融庁長官・国土交通大臣(1)第6号
不動産特定共同事業登録種別:小規模第1号事業・小規模第2号事業

スマホで賢く投資活動!投活

不動産投資はハードルが高いと感じている方向けに、都心の優良投資案件を提供。スマホ一つで気軽に不動産投資が楽しめます。

2023年7月現在で、募集されたファンドは5件です。

全てWeb上で完結
一口1万円~
募集方式:先着式・抽選式
想定利回り:5~7.5%
運用期間:2ヶ月~6ヶ月
契約形態:匿名組合契約

投活の特徴・過去の実績をもっと見る

【運営会社】
株式会社トラスト
不動産特定共同事業登録番号:東京都知事(1)第15号
不動産特定共同事業登録種別:小規模第1号事業

少額でカンタンに不動産投資が体験できるココカラファンド

投資って難しそう。。。と投資に対して敷居が高いと感じている方に向け、投資への関心を深め、不動産投資をココカラ始めてもらいたい。という想いからスタートしたココカラファンド。

展開する不動産は滋賀県が中心です。

4月25日にスタートしたばかりですが、すでに3件運用しています。

全てWeb上で完結
一口10万円~
募集方式:先着式
想定利回り:7%
運用期間:6ヶ月~8ヶ月
契約形態:匿名組合契約

ココカラファンドの特徴・過去の実績をもっと見る

【運営会社】
株式会社エム・ジェイホーム
不動産特定共同事業登録番号:滋賀県知事登録(1)第3号
不動産特定共同事業登録種別:小規模第1号事業・小規模第2号事業

さいごに

今回、小規模不動産特定共同事業と不動産特定共同事業の違いについて着目し、ご紹介しました。

不動産クラウドファンディングでは、どこにいても、離れていても、地方の案件に投資が行えます。

利益を生むための投資ですから、利回りは大切ですが、投資家の一人一人が、自身の出身地や地元などの活性化に少し意識を向け、投資をすることができれば、小規模不動産特定共同事業者と共に、地方創生に繋げることができると思います。

事業への参入が緩和されたことにより、今後も地方の不動産会社が参入が増えてくることが予想されます。ぜひ、注目してみてください。

この記事を書いた人

クラウリング運営会社 サイバーブリッジ株式会社 黒木

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