不動産特定共同事業

不動産特定共同事業はクーリングオフが可能です

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不動産クラウドファンディングの比較サイト-クラウリングです。

株式や債権などの金融商品と異なり、不動産特定共同事業にはクーリングオフ制度があります。

契約締結後も一定期間内はキャンセルが可能なこの制度。事業者にとっては少々不利に思えます。

しかし、この制度が投資初心者にとっては安心材料のひとつであり、出資へのハードルを下げているとも言えます。

それに、実は事業者もそこまで怖がる必要は無いのかもしれません。

今回は不動産特定共同事業におけるクーリングオフ制度の概要と、それに事業者がどう向き合うべきか?について解説します。

不動産特定共同事業への参入をご検討中の事業者様はぜひ、クーリングオフ制度についても知っておいて下さい。投資家からの信頼にも関わる内容なので、きっと役に立ちますよ。

クーリングオフ制度とは?

そもそもクーリングオフとは、消費者が契約成立から一定の期間内であれば、無条件で契約を解除できる制度です。

語源は、消費者が「クーリング・オフする(頭を冷やす)」チャンスが与えられるという意味の和製英語と言われています。

キャッチセールスや訪問販売、マルチ商法、詐欺など悪質な商取引を規制し、消費者を守るためにできた制度です。

取引の種類により異なりますが、その期間内にキャンセルすれば購入費が払い戻され、その解除にかかる手数料や違約金、損害賠償金が発生することはありません

それらを請求することは法律で禁じられています。

クーリングオフの手続きは基本的に書面で行われてきましたが、特定商取引法の改正により、2022年6月からは電磁的記録によるクーリングオフも可能になりました。

参考:特定商取引ガイド(特定商取引法における電磁的記録によるクーリング・オフに関するQ&A)

不動産特定共同事業におけるクーリングオフ

不動産特定共同事業におけるクーリングオフについては、不動産特定共同事業法(不特法)に規定されています。

↓国土交通省の「不動産特定共同事業法の電子取引業務ガイドライン」より一部抜粋

(書面による解除)

第二十六条 事業参加者は、その締結した不動産特定共同事業契約について前条第一項の書面を受領した日から起算して八日を経過するまでの間、書面により当該不動産特定共同事業契約の解除をすることができる。

2 前項の解除は、その解除をする旨の書面を発した時に、その効力を生ずる。

3 第一項の規定による解除があった場合には、当該不動産特定共同事業者は、その解除に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない。

4 前三項の規定に反する特約で事業参加者に不利なものは、無効とする。

ここで言う事業参加者とは投資家(出資者)のこと。

前条第一項の書面とは、不動産特定共同事業契約の成立時の書面(契約書)のことです。

つまり、契約を交わした日から8日間はクーリングオフ=契約の解除(キャンセル)ができるということです。

また、事業者は出資者に対し、その契約解除について違約金や損害賠償を請求することはできません。

参考:不動産特定共同事業法の電子取引業務ガイドライン(国土交通省)

不動産クラウドファンディングにおけるクーリングオフ

前述の通り、電磁的記録によるクーリングオフが可能になったことで、不動産クラウドファンディングはクーリングオフも含め、完全にオンライン化が可能になりました。

クーリングオフが可能な「電磁的記録」とは、メールやUSB等の記録媒体を用いるか、事業者のサイトにクーリングオフ専用のフォームを設ける方法、FAXを用いる方法などが挙げられます。

事業者は上記のような方法でクーリングオフに対応できる体制を整えておく必要があります。

普段の連絡手段はメールやSNSを用いているにも関わらず、クーリングオフは書面のみに限定するなど、消費者に対し不当な制限を設けることは、特定商取引法第9条第8項等に抵触する可能性があります。

また、クーリングオフが可能であることと、その条件をサイトや重要事項説明書等に明記することが必須となります。

多くの不動産クラウドファンディングを扱う事業者はクーリングオフについて説明するページを設け、書面の雛形を置いたり、郵送先を記載したりして丁寧に案内されています。

参考:特定商取引に関する法律(消費者庁)

クーリングオフを防ぐには?

クーリングオフというのは、一度は購入を決めたにも関わらず契約を解除すること。

消費者(出資者)が決定を覆すにはそれなりの理由があります。

特に投資関連であれば、より慎重に契約するはずですが、知識不足の場合、後から不安や気付きが出てくることもしばしば。

そういえば、もしこんなことになったらどうなるのだろう?この場合の対応は聞いてなかったな…等、時が経つほど冷静さが増し、色々と思いつくものです。

まさにその為のクーリングオフ(頭を冷やす)制度なのですが…

そうしたことでの契約解除を防ぐには、徹底した事前説明しかありません。

不動産特定共同事業の場合ですと、利回りや運用期間等のメリットと同時に、元本割れや想定利回りを下回る可能性など、デメリットについても言及

そしてそれらのリスクへの対策、対処法を提示することで、投資家の不安を小さくしつつ、商品への理解を深めてもらうことができます。

そうしてメリット・デメリット両面を見て納得した上で契約をしてもらえれば、クーリングオフになる可能性はかなり低くなるでしょう。

大切なのは、十分に理解し、納得して契約してもらうことです。

まとめ

投資信託や株式、債権などの金融商品と異なり、不動産特定共同事業による不動産小口化商品はクーリングオフが可能です。

出資者、特に投資初心者にとっては安心の制度ですが、事業者からすると少々面倒なシステムかもしれません。しかし、そもそもクーリングオフ制度が必要になったのも、事業者が顧客への説明を怠ったり、強引な営業活動をしたりしてきた結果。

消費者を守る観点から生まれた制度です。事業者が誠実なビジネスをし、消費者に誤解を与えること無く、納得した上での契約(購入)であれば、クーリングオフなどする必要はありません。

不動産特定共同事業も、少額から出資できるとは言え、投資商品のひとつであることは間違いありません。利回りや運用期間などの基本情報はもちろん、リスクの面も丁寧に説明する。

その上で納得して出資してくれる投資家だけが契約まで進むような仕組み作りをし、契約に関するトラブルはできるだけ避けたいものです。

この記事を書いた人

クラウリング運営会社 サイバーブリッジ株式会社 西本

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