不動産特定共同事業許可申請の流れを解説-事前面談編-
不動産クラウドファンディングの比較サイト-クラウリングです。
前回のブログでは「不動産特定共同事業許可申請の流れを解説-事前準備編-」ということで、国道交通省ならびに各都道府県に事業許可申請をする前段階のお話をしました。
もし、「不動産特定共同事業許可申請の流れを解説-事前準備編-」のブログを読んでいない方は、ぜひご確認下さい。
事前準備がある程度できたら、いよいよ「事前面談」のフェーズに移ります。
繰り返しになりますが事業許可証を受け取るまでのプロセスは全部で5つです。
「事前準備」「事前面談」「事前相談」「許可申請」「許可審査」の順番に課題をクリアしていき、待望の事業許可証を受け取るという流れになります。
事前面談の申込
事前面談をするにあたっては、事前に各申請先の管轄部署に事前連絡を入れましょう。
一例として、国土交通省管轄であれば「不動産投資市場整備室」東京都であれば「住宅政策本部民間住宅部不動産業課審査担当」千葉県であれば「千葉県県土整備部建設不動産課」といった感じで、担当部署が存在します。
申請先の部署については、地域によって異なりますので、分からない場合は、管轄の都道府県庁に問い合わせてみて下さい。
事前面談ではどのようなことをするのか?
事前面談では、提出した資料に沿って、申請事業者の事業内容、組織体制や想定している不動産特定共同事業等についてご説明して質疑応答を受けるのが基本的な流れです。
事前面談で用意する書類等
事前面談では以下の書類を用意します。
- 会社概要(会社のパンフレット等、関連会社がある場合は、関連会社全体の組織図、事業内容が分かるもの)
- 組織図(会社の全体構成と不動産特定共同事業の担当部署が分かるもの)
- 貸借対照表、損益計算表(監査証明付き)
- 不動産特定共同事業の許可申請をした背景
- 想定している不動産到底共同事業の概要(事業の種別、契約の種別、対象不動産のエリア、規模、用途等、一般投資家の対象の有無、投資家層、借り入れ予定の有無、電子取引業務の有無等)の説明資料
- 業務管理者候補者の資格証明書等
- 私募ファンドの組成、運用実績がある場合は、その概要が分かる資料
これらの書類を事前面談前に電子メールなどで送るようにします。
事前面談の方法
事前面談は対面又はビデオ通話システムを行います。
事前に提出した書類に沿って、申請事業者の事業内容、組織体制や想定している不動産特定共同事業等について説明をして質疑応答を受けるといった流れです。
事前面談で要する期間
事前面談や事前相談に関しては、審査業務全体で俯瞰すると「事前申請」という括りになります。
これらの事前申請をパスしたら、許可申請、許可審査といった「本申請」を行ないます。
申請窓口に確認したところ「事前申請」では、一般的に3往復程度のやりとりが発生し、以下のような順番になります。
- 1-事業申請(事業内容や決算書類など)
- 2-約款審査(モデル約款を参考にして作成)
- 3-電子取引業務(クラウドファンディング)に関する審査

これらのやりとりに対して、平均して7ヶ月程度の日数を要することを考慮すると、事前面談には約1か月くらいの時間を要することが推測されます。
事前面談の次のステップどうなる?
事前面談をクリアしたら、事前相談のフェーズに移ります。
事前相談では、約款や各様式の書類を確認しながら、実際に許可申請の準備をしていく作業になります。
事前準備、事前面談の段階で並行して必要な書類を準備するようにしましょう。
とにかく、事前相談で必要な書類は膨大です。
少し気が早いかもしれませんが、必要な書類を以下にまとめておきます。
- 1-様式2号のドラフト
- 2-様式3号のドラフト
- 3-約款及び約款比較表
- 4-貸借対照表及び損益計算書(監査証明付き)
- 5-今期及び中長期(3~5年程度)の収支見込み
- 6-業務管理者候補者の資格証明書等の写し
- 7-業務管理者候補者の宅地建物取引士証の写し
- 8-事務ガイドラインチェックリスト
- 9-不動産特定共同事業に関係する社内規程・マニュアル等
- 10-申請事業者の事業内容の詳細
- 11-不動産特定共同事業の許可申請をした背景
- 12-想定している不動産特定共同事業の詳細
- 13-取引金融機関(主要取引先・借入状況等)
電子取引業務に関連する書類(電子取引業務の申請をする場合)は以下になります。
- 1-電子取引業務における基本方針
- 2-電子取引業務の実際の画面が分かるような資料
- 3-ISO、JIS、Pマーク等の個人情報保護等の体制に係る認証取得が分かる書類
- 4-関連する社内規程・マニュアル等
- 5-電子取引業務に係る重要事項説明書のひな形
ぜひ、参考にしてみて下さい。

この記事を書いた人
クラウリング運営会社 サイバーブリッジ株式会社 櫻井
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